笠間製本印刷様 Vol.2

プリネクトユーザー

株式会社 笠間製本印刷様

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以前ご紹介した株式会社笠間製本印刷様のワークフローユーザー事例
「ワンクリックプロダクション」工程自動化によるコストダウン。
今回は、そのワンストッププロダクションの裏側をご紹介します。
(*前号でご紹介したユーザー事例は こちら から。)
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自動化しやすいプリプレス
印刷現場や加工現場では、最新鋭の機械を導入し自動化を進めている企業も多くなっています。一方、プリプレス工程においては機械そのものが実稼働することは少なく、コンピューターを使って人間がさまざまな作業を行うのが主です。それゆえ経営者にとっては、実際に何がどのように行われているか分かりにくいために、効率化を進めづらいというのが現実ではないでしょうか。 ここに盲点があります。コンピューターを使ったデザインや編集については、クリエイティブ性を求められるために効率化はなかなか容易ではありません。一方、コンピューターというものは元来人間が行う作業をシンプ ルに効率化させるために使用されているものです。そのために、さまざまな作業を一気に効率化できる要素が非常に高いのです。

一般的なワークフロー
図1 をご覧ください。これは一般的な印刷会社の作業フローです。 まず、デザイン・編集部門で作成された画像やテキストデータを元に、クライアントとの間で校正確認作業が行われていきます。 そして製版部門では、その完成したイラストレーターやOffice 系のネイティブデータが印刷に適しているかを「データチェック」します。次に、そのままのネイティブデータでは製版面付けやRIP 処理が困難なことから、「PDF 等に書き換える」という作業を行います。それからやっと「製版面付け(印刷機を考慮しない面付け)」作業です。このように多くの作業を、さまざまなソフトウェアを駆使して行っています。 しかし、作業はまだ終わっていません。校了の後、工務セクションから「下版指示」がおりてきます。 製版オペレーターは印刷を気にしなくてもよいとルール化している企業が多いため、別途、刷版部門(CtP 部門)を設置していることがあります。その場合、刷版専任オペレーターが印刷機械に合わせて「大貼り面付け(刷版面付け)」という2 度目の面付け作業を行うのです。そして最後に「RIP 処理」をコンピューターに指示することで、やっと「CtP 出力」が可能になります。

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自動化されたシンプルな工程
今回の最大のポイントは、これらの複雑な作業工程を完全自動化したことです。図2をご覧ください。クライアントとのやり取りは変わらないものの、デザイン・編集部門は作成した画像データやテキストデータを最終的に「単ページPDFデータ」で保存します。次に校了となった時点で、工務が自社のMIS(経営情報基幹システム)から「下版指示ボタン」を「ワンクリック」します。以上で、人の手を介した作業は終了です。これで無人運転されているSuprasetter(CtP)から版が自動で出力されてしまうのです。嘘だと思うかもしれませんが本当の話です。

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製版・刷版部門を廃止
事実、笠間製本印刷にはデザイン・編集部門はありますが、もはや製版部門は存在しません。無論、刷版部門もありません。その代わり、図1で行われていた煩雑な作業は、プリネクトワークフローによりすべて完全自動で間違いなく行われているのです。驚くべきことに、プリネクトワークフローの画面を開いたり触ったりする必要すらありません(もちろんバックグランドで動いています)。なぜこのようなことが可能なのかと言えば、それはコンピューターが自動で人の作業を代行しているからです。

MIS+プリネクト
笠間製本印刷のMISには受注に関わるすべての情報がインプットされています。それを利用しているのが、生産現場で使用されているプリネクトワークフローです。MIS上で「下版ボタン」が押されると、受注に関する「さまざまな情報」がプリネクトワークフローに送られてきます。そこには顧客名もあるし、製品仕様情報、データの保管場所情報、作業指示情報もあります。プリネクトワークフローは、その情報を頼りに行うべき作業を自動的に行うという仕組みです。印刷用データの保存場所も分かっているので自動でデータを取りにいくし、それを自動でチェックします。製品仕様情報があればどのように面付けすべきか分かります。作業指示情報があれば、どの印刷機で印刷されるのか分かるので、機械に合わせたCtP出力ができるわけです。 これだけでは終わりません。笠間製本印刷ではCtPが出力されると、自動的に指定された印刷機に情報が流れ「インキつぼ情報」はもちろんのこと、「フィーダー」や「デリバリー」、「機械のエア調整」までが完全自動で行われていきます。そして、最後はPolar断裁機です。これまでオペレーターが手動で設定しなければならなかった断裁寸法情報もすべてが自動セットされるようになっています。

◆◆前号でご紹介したプリネクトユーザー事例(株式会社笠間製本印刷様)『「ワンクリックプロダクション」 工程自動化によるコストダウンを実現』 はこちらから。

【企業プロフィール】
■笠間製本印刷株式会社
代表取締役社長: 田上 裕之
設立: 1962年5月(創業:1875年)
従業員数: 60名
本社所在地: 石川県白山市竹松町1905番
TEL: (076) 275-9002
URL: http://www.kasama-jp.com/
事業内容: 預金通帳、小切手、約束手形、預金証書・出資証券、金融機関用伝票、一般印刷物、クリアファイル、ストーンペーパーなどの印刷物の企画・製造・販売

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